当院では、可撤式の装置とバイオファンクショナルセラピーにて歯並びを治す『床矯正』と、
口腔の機能改善を促して歯並びを整える『Myobrace』を用いた小児矯正を行っております。
お子様の未来を守る小児矯正
保護者の方とお話をしていると、
『私が歯並び悪いから、この子も…』
と、おっしゃる方がとても多いです。
でも、実はほとんどの場合がそうではございません。
歯並びに何らかの問題が生じていることを『歯列不正』といいます。
歯列不正の中には、遺伝的要因で起こるものもございますが、
実は後天的要因の方が大きく関わっています。
後天的要因には、以下のようなものが挙げられます。
- 食生活
- 習癖(指しゃぶり、舌出し、頬杖、うつぶせ寝等)
- 口呼吸(鼻閉、アデノイド)
- 歯の萌出遅延
- 多数歯う蝕
- 歯の萌出異常(過剰歯、先天性欠如、異所萌出)
- 外傷
- 舌小帯や口唇小帯の異常
- 歯の早期喪失(う蝕、外傷、その他)
つまり、幼少期にこれらの要因を早期発見し対策・改善・除去すれば、歯列不正を防げる、もしくは軽度に抑える事ができる可能性があるのです。
ただ残念ながら、核家族化が進み、共働き世帯が増えた現代では、
その歯列不正の原因となる幼少期の悪習慣を早期に見つけ、改善に導くことがなかなか難しくなっています。
また、時代による食生活の変化が大きな要因の一つとなっており、食生活自体が昔と大きく変わってしまった現代では、もはや『歯列不正』は『現代病』といっても過言ではございません。
そんな現状を手助けし、起こってしまった歯列不正の治療を行いながら、その原因となるものを改善していく。
それが、小児矯正の本質です。
今の歯列不正を直すだけではなく、その原因にもアプローチし、再発や後戻りを防ぎ、
更に、正しい姿勢や呼吸法など、全身の健康に大切な事も身につけることができる。
小児矯正は、お子様の未来の健康を守るための矯正方法だと考えております。
お子様の矯正はタイミングが重要です
前述したように、小児矯正では歯を自然な本来の位置に誘導していくことに加えて、歯列不正の原因の除去・改善を行う事がとても大切です。
原因となっているものを早期に対処し、正しい姿勢や呼吸法を得ることで、
顎骨やお口周りの筋肉の成長を正しく促し、自然な顔立ちに整え、更に体の成長にも良い効果を生みます。
何事も吸収し、習得するのが早い幼少期であれば、原因の除去・改善がとてもスムーズに進みます。
成長すればするほど、長年の癖・身についてしまった姿勢や呼吸を改善するのは困難になってきますし、成長期が終わってからでは顎の成長を促す事が困難になり、永久歯を抜かずに治療することも難しくなりますし、後戻りのリスクも高くなります。
また、矯正の時期が遅くなると、反抗期を迎えたり、歯並びに対するコンプレックスが芽生えたりすることもあり、時間的にも経済的にも負担が増します。
幼い頃から定期検診を受け、理想のタイミングで矯正を開始していただきたいと願っています。
来院のお勧めは年長さんの頃から
あごや歯の成長を見極めながら、患者様に合った適切な治療をご提案します。
歯の並び方、骨格などの成長の状態をみながら、必要に応じて装置やトレーニング内容を変えていきます。
あごが成長する前に治療が必要な場合や、舌ったらずなど舌機能の訓練が必要なケースは、治療のタイミングを逃してしまうと骨格などにズレが生じます。
さらに成長してしまってからでは症状が悪化してしまう場合もあり、治療期間もそれだけ長引きます。
適切な時期を見極めるためにも、『なんかちょっと気になる』をそのままにせず、歯並びが気になる場合は、永久歯の前歯と奥歯が生えてくる6歳頃までにご来院ください。
ただし!
反対咬合(受け口)は早めにご相談ください
反対咬合は、2歳児までは50パーセントが自然に治ると言われていますが、3歳児の自然治癒は10パーセント以下と急速に低下します。
3~4歳頃であれば、簡単な装置の装着とトレーニングで治る可能性が十分にあり、費用も3万円程度で抑える事が可能です。
子どもの矯正治療は、タイミングが重要です。
あごや歯の成長を見極め、患者様に合った適切な治療をご提案します。
小さいお子様の場合も、本人の意思を尊重します
お子様本人が「自分もやりたい」と考え、前向きに取り組むことが大切です。
当院では、小さいお子様にも本人の意志を確かめてから、治療に進みます。
小児矯正では、装置の装着はもちろん、ご家庭でのトレーニングが欠かせません。
お子様本人はもちろん、保護者の方の心的負担が増してしまうと、治療自体がうまくいかなくなってしまうからです。
当院では、お子様と保護者様の負担軽減を図りながら矯正を成功へと導けるよう、
お子様のモチベーションが上がるようなトレーニング法やツールを適宜ご用意し、お子様の性格やご家庭の生活スタイルに合わせて提案しております。
早く始めるとお子様への負担も少なく経済的です
装置はお子様ご自身で簡単に着脱ができます。
1日に12時間以上装着していれば治療は可能ですので、小学生のお子様の場合は、学校から帰宅してから翌朝学校に行く前まで(食事中・歯磨き時を除く)装着することで、この時間を確保可能です。
早期に治療を開始すると装置の数も少なく、成長を利用できるので治療も短期間で終了するケースが多く、経済的負担も少なくてすみます。
入学前検診で歯並びについて指摘されたわれた方、矯正は高いと諦めていた方、ぜひご検討ください。
小児矯正のメリットとデメリット
【メリット】
- 取り外しができるので、虫歯のリスクが減ります
- 成長を利用するので、自然な顔つきになります
- 治療に痛みを伴いません
- 開始時期が早ければ、永久歯を抜かずに治療できます
- 装置ごとの費用で済むので、費用を抑える事が可能です(従来の矯正治療の1/2~3/4程度)
- 歯並びだけではなく、姿勢や呼吸法などの改善が期待できます
- 主体的に治療に取り組むので、お子様の成長が期待できます
【デメリット】
- 固定式の装置と違い、ご自身(お子様・保護者様)で装着していただく必要があります。
- 装着時間や装着方法が守れていない場合には十分な効果が得られません。
- 装置の装着だけでなく、ご自宅でのトレーニングなどが必要になります。
(難しい内容ではございませんが、必ず必要です) - 治療途中で中断した場合、後戻りする可能性がございます。
- 症状や発育段階によっては床矯正だけで対応できないケースもあります。
治療内容や費用など
【治療内容・期間・回数】
- 床装置を使用して少しずつ歯列を広げるとともに、各種トレーニングや習癖の改善を行い、顎骨の発育を促します。
- 症状に寄っては『Myobrace』というマウスピース型の装置を用いる場合もございます。
- 治療期間:1装置につき約6ヶ月間装着。症状に応じて2~6装置程度を用います。
症状により異なりますが、平均して1年半~2年程の治療期間です。
その後、1年~1年半の保定期間を要します。 - 通院回数:1ヶ月に1回(症状により、変わる場合がございます)
装置の適合チェックと調整、各種審査、歯列不正の内容に応じたトレーニングなどを行います。
食事指導やご家庭でできるトレーニング方法の指導も適宜行います。 - 装着時間:1日に10~14時間装着します。装着時間が長いほど効果が出やすいです。
小学生の場合、帰宅後~朝学校に行く前まで装着する事で治療時間を確保できます。 - 早期に治療を開始すると装置の数も少なく、短期間で治療を終える事が期待できます。
【費用について】
- 初回カウンセリング:無料
- 矯正精密検査:33,000円(税込)
- 矯正装置費用:平均30万円
- その他:毎回の通院時に2,200円の審査・調整料がかかります。
装置ごとに価格が異なりますので、不正咬合の種類や症状により費用が変わります。
比較的にご相談が多い『叢生(乱ぐい歯:ガタつきのある歯列)』の場合で、30万円前後が当院での平均的な費用です。
治療開始が早いほど装置が少なくて済むケースが多いので、その分費用を抑える事ができる場合があります。
初回カウンセリングでは、お口の中やお顔の様子を見せていただき、
保護者様と一緒に気になっているところのチェックと、普段の生活などについてのヒアリングを行います。
その上で、使うことになるであろう装置の説明や、ご家庭で取り組んでいただく事などについてお話いたします。
矯正精密検査では、お口全体のレントゲン写真撮影、模型の型取り、軟組織プロファイリングなど、症状に応じて12前後の検査・審査をいたします。
検査の結果、必要になるであろう装置の数や、トレーニング、費用について後日説明いたしますので、その上で治療を開始するか否かを決めていただくことになります。